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貴重資料展示室

すばる (1993年11月13日〜1994年1月10日)

私たちが空を見上げ、星を見たときに思い浮かぶ星座や星の多くの名前は、ギリシャ神話からとられている。

秋から冬にかけて、うるんだように見える星のかたまりがある。「すばる」と呼ばれる星である。これは和名で「統星」で「すまる」とも言われ、 首につけた玉飾りを連想してつけられたようだが、後、中国から入ってきた二十八宿の「昴宿」(すばるじゅく)から「昴」の字があてられるようになった。 「昴」の意味は薄明かるい、または集団という意味を持つ。

清少納言は紫式部と共に世界にほこる平安時代の女流文学者だが、その作品に「枕草子」があり、 その中に「星は、すばる。ひこぼし……」と七夕伝説の牽牛星や宵の明星(金星)と共に「すばる」の名が書かれている。清少納言の時代からとんで、 現在でも皆に好かれており、歌にもうたわれている、名前も形も印象深い星である。

未来の星々を見続けていく望遠鏡に名付けられたゆえんであろう。

分野星図

展示した「分野星図」は江戸時代後期のものである。赤道を中心とした星図(展示)と周天360度を1目盛りにして描かれた上規、下規の円図および24節気における中世の時刻の表の1枚とで、1組となっている。渋川景佑(1787-1856?)が序文(嘉永2年-1849)をかいているが、その序文によると、この星図は渋川春海の「天文分野之図」(延宝5年-1677)からだいぶ月日もたち、星の位置が宿度に合わなくなったので高柳信行が計算しなおして方図としたとある。助算および図の作成は高塚福昌、阿部比輔、上条景弘がおこなった。

しかし、「欽定儀象考成」の星をもとに赤道歳差を推算し、独自の観測から作られた石坂常堅の「方円星図」(文政9年-1826)に似ている。

それまでの星図は、中国から入ってきた二十八宿(365.25度の天の赤道上を不等間隔で28区画に分けてある)上に示されているが、この星図は等間隔の赤道座標で表わされている。図は彩色が施されており、中央に銀河が描かれていてその近くにオリオン、すばるが示されている。

分野星図

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